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なぜ作者は雲らしい、ふわふわとした材質のものを用いなかったのだろう?なぜ鳩たちは無機質な白い円柱の林に居なければならず、雨はドラム缶の中へと降るのだろう?乙女チックな夢の世界を具体化するためなら、他にどんな材料でも考えられただろうに。つまりはこのあたりの、夢と現実のギャップに作者の意図するところが隠されているのかもしれない。 Gauthierはアーティストステイトメントの中で語っている。「この休息所で、ビジュアルアートに志す者達は、その企業家的な野心や日和見主義的熱意を忘れ去って、一人のロマンティックなアーティストの実現できない夢に参加することができるのです。」”実現できない夢”を前に、彼女の今回の展示のターゲットであるアーティスト達は作品と己の間にあるべきつながりに、思いを馳せるのだろうか?いや、昨今のアーティストがこのつながりを失いつつあることに、彼女は言及しようとしているのかもしれない。そしてGauthier自身も、この現代美術のビジネス的一面(コンセプトやキャリア重視のシステム)に巻き込まれつつあるのを感じているのかもしれない。そのことが、彼女の夢にそぐわない材質となって現れ、観客をビジュアルアーティストに絞るという、皮肉な結果を生み出したのではないだろうか。第一印象とずいぶん異なる感想を持った展示。 Foulard au cou展は3月24日まで。Montreal All Nighter Festivalの一環として、3月3日にオープニングパーティー(19:00〜)が予定されている。パフォーマンスもあるそうなので、ひな祭りの夜にガーリーでキッチュな気分にひたれるかも・・? SKOLギャラリーはDe Belgo Galeries d'art内に18軒(!)ほど入っているアートギャラリーのひとつ。De Belgoは現代美術館に近く、ひとつの建物に数多くのギャラリーがあるので、モントリオールで現代美術を観る際には是非訪れていただきたい場所である。SKOLのほかにOPTICA、CIRCAといったアーティストランセンターが入っている。
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文:本田 恵生 | |||||
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