メトロSherbrookeから歩いて3分
手づかみ感覚は意外と新鮮
 モントリオールの街にあるカフェとレストランの数と種類の多さはカナダ国内でも群を抜いている。ここに住んでいる人達の外食好き、新しいもの好きの需要はユニークなアイディアを次々と生み出していく。今回はそんなちょっと変わった店、手づかみで食事をするエチオピア料理を紹介しよう。もちろん、手づかみで食事と言っても予算が無いからと言うわけではない。

 店内は椰子の葉で作ったパラソルが天井を覆っていて、リゾート地のバンガロー風な雰囲気を出している。一角には水が壁を伝って魚が泳いでいる水槽に流れ込む、滝をイメージ?した水場、壁には木製の大きな像がどーんと掛かっているなど、一つ一つ趣向が凝らされてある。面白いので写真を撮ろうとしたら断られた。BGMはすべて、エチオピア音楽だそうだが、最近はやりのヒップホップの様にも聞こえる。

 料理は基本的に肉料理(チキン、ビーフ、羊)、ベジタリアン料理に分かれている。初めての人や、色々な料理を少しずつ試してみたい人はコンボセットがお勧めだ。肉料理$15.00(2人分$29.00)はメニューの中から2種類、ベジタリアン料理$13.95(2人分$27.00)は4種類選べる。前菜のサラダを付けると$5.00追加。

 私は友達とベジタリアンと肉のコンボを頼んだ。まずお手ふき用のナプキンが渡される。糊が利いたバシバシした生地で手に馴染まない。やっぱりお手ふきは日本の居酒屋で出てくるようなタオル生地の物が一番。

 料理は直径50センチほどの皿で出される。皿の底にきびの粉で作ったクレープを敷き、その上に料理が少しずつ色々と盛られている。食べ方は柔らかくて弾力性のあるクレープを好みのサイズに千切り、肉や野菜を包んで食べる。少し酸味があるきび粉のクレープはスパイスが香る料理とよく合う。

フルーツそのものを食べているような濃厚さ
 ベジタリアンには雛豆と生姜を潰してクリーム状にしたもの、ニンニクがしっかり染み込んだレンティス豆のサラダ。ジャガ芋、ニンジンとキャベツのハーブ炒め、たっぷりの油で炒めてトロトロになって甘味が出た、ほうれん草と玉葱のガーリック炒め。肉料理は28種類のスパイスの入ったレッドペパーソースで煮込んだチキンとゆで卵、これは焦げを一緒に煮込んだブラウンソースといった感じで、炭っぽい渋さが食欲をそそる。角切りの羊肉とジャガ芋、ニンジンの入ったマイルドカレー。食べ方は柔らかくて弾力性のあるクレープを好みのサイズに千切り、肉や野菜を包んで食べる。シンプルに見える料理は、それぞれ色々なスパイスが入っていて、一品一品が個性的で風味が高い。

 デザートも手で食べるのかなと思ったが、頼んだトロピカルシャーベット$5.00にはスプーンがついてきた。他にはバクラバ、マンゴケーキ$4.25〜$5.00等。客層は若い学生から年輩までかなり広い。大皿をみんなで楽しもうというお客さんが多いようで団体客が大半。週末は込むので予約をした方がいいかも。

Le Nil Blue(エチオピア料理)
3706 Rue Saint-Denis
(514) 285-4628

Sherbrooke
月:16:0023:30
火〜土:11:303:00
日:18:0023:30
取材・文:坂井 桂子
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