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Tendresse(ビーガン料理)
創意工夫が凝らされたというより素朴な自然派料理。
(2022/1/15)
レストラン
持ち帰りやすい紙袋。お店のスペース、料理、デコレーションなどすべてが一貫してシンプルなTendresse。
積み重ねやすくかさばらない紙容器。良心が痛むプラスチックじゃなくてありがたい。すすぎやすく、捨てる時もスタックできて〇。
「冬のキャベツじゃなければ美味しかっただろうに」の残念な紫キャベツのグリル。付け合わせのマッシュポテトとフォカッチャは最高だった。
メトロの出口の隣にあるだけに、コーヒーとこのBrondieだけを買って行く人も。
味が濃すぎたキノコ類のソテー。メープルシロップと醤油という味の系統はいい。
華やかな味のVeganギョウザ。セサミソースをつけても、つけなくても美味しく食べられるが、温かいうちに食べないと皮が硬くなる。
持ち帰り用の紙容器にぴったり収まり、型崩れがない。時間が経ってから食べたのに、ベーグルも中身も鮮度や風味が良いままだった。
しっかり食べるタイプ2人で満腹になり過ぎないちょうどいい量。チップなしで計$62。
The Villageのど真ん中に、土日になるとブランチのお客さんでいっぱいになる小さなVeganレストラン「Tendresse」がある。今は店内で飲食ができないが、少し前までは、気軽に一人でも立ち寄れる場所だった。創意工夫が凝らされたというより、素朴な自然派料理を出し、現在の持ち帰り用メニューは紙1枚程度に収まってしまうほどシンプルだ。

 入口で持ち帰り用メニューを見せてもらい、ささっとオーダーしたのは以下の品々。

Dumplings $12
Bagel BLT $12
Cabbage $21
Mushrooms $5
Blondie $4

ダンプリング(餃子6個):コシのある皮には、見ただけでは原材料を特定できないほどかなり細かく刻まれたキャベツ、ニンジン、白菜、豆腐が包まれていて、ヴィーガン食を感じさせないまとまりのある味だ。ディップするためのゴマソースがついてくるが、ソースはなくても十分美味しい。ただ、手作りの皮のため、冷えると固くなるのでなるべく温かいうちに食べたい一品。

ベーグルBLTサンドイッチ:硬すぎず、柔らかすぎない新鮮なベーグルに、自家製Veganベーコンと植物性オムレツとトマト+レタスが綺麗に挟まれている。家に持ち帰ってナイフで半分に切る段階でも、まだフレッシュ感があり鮮度のもちに感心した。バランスの取れた優しい味。

キャベツ:赤ワインソースにマリネした小ぶりの紫キャベツ1/4をそのままオーブンで焼き上げたものに、マッシュポテトと自家製フォカッチャがついてくる。コンセプトは私好みで、一番に頼んだのがこの品だった。ところが、メインのキャベツの丸焼きは残念なことになっていた。マリネ液はよかったが、この時期のキャベツは葉が硬く、グリルしただけでは噛み切れないほどすべてが硬いままだった。冬のキャベツでなければ、クタっとトロっとなり甘くて美味しかっただろうに。その一方で、マッシュポテトが素晴らしい。素朴なのにクリーミーで、ポテトを普段食べない私が独りで全部食べてしまった。そして自家製のフォカッチャもかなり美味しい。この悲劇の組み合わせは、チャンスがあればお店にフィードバックしたい事項だ。

マッシュルーム:キノコ類のソテー。醤油とメープルシロップの味付け。路線は良かったが、これがまた、醤油を瓶から注ぐとき、中蓋が外れちゃったんじゃないかと疑うほど味が濃い。サラダのトッピングやドレッシングとして使うか、一工夫して混ぜご飯にするか、いろいろアレンジはできそう。

ブロンディ(デザート):ブラウニーに対抗してブロンディらしい。ブラウニーのようなテクスチャーのヘーゼルナッツの美味しい焼き菓子。チョコチップとクランベリーが気まぐれな感じに混ざっている。

全体的に割高感があり、メニューに当たり/はずれがあるのは否めない。だが、スローフードやシンプルなVegan食、加工品を多用しないベジタリアン食を手軽に食べたい人には、この店はやはり悪くないゾーンに入ってくる。自分の好みに基づいて何を頼めばいいかわかってくれば、利用価値は高いと思う。あまり長く外を歩きたくないこの季節、メトロの出口のすぐ隣という立地はマークしておきたい。

Tendresse(ビーガン料理)
1259 St-Catherine East
最寄り駅:Beaudry


取材・文:稲吉京子