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モード21
Patsy's Couture
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Patsy's Couture
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Patricia McNeil
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 ケベックの郊外出身、モントリオールに住み始めて7年という、コスチューム/ハンドバッグ デザイナーのPatricia McNeilさんを取材した。もともと、建築のインテリア・デザインを勉強していたのだが、ある日、洋裁をしているときが一番楽しいと気がついたそう。それ以来、デザイナーとしてのPatriciaの活動が始まった。そんな彼女に、どのように洋裁を学んだのかと聞いたところ、学校などには特に通っていなく、独学で学んだとのこと。ファッションには、12歳ごろから興味があり、家でお母さんが縫い物をしている姿を見ていたのが、影響を与えたのかも・・・と語るPatricia

 彼女がデザイナーとして仕事を始めることのきっかけとなったのは、友人の映画プロデューサーが制作していた『Subconscious Cruelty』 (1998年) という映画でアート・ディレクターを担当したことだそうだ。これより、アート・ギャラリーで仕事をしながら、コスチュームのデザインを始める。そして、ある時、片手間にハンドバックを作ったことから、ハンドバッグのデザインも始めるようになったのが、今から2年前。こうして、Patriciaの「Patsy's Couture」が生まれた。

 一年半前には、モントリオールの旧市街にあるポワンタ・カリエール考古学歴史博物館での衣服を通してケベックの歴史を紹介するコーナーのコスチュームをPatriciaが担当した。

 現在、ミュージック・ビデオ、テレビのコマーシャル、また映画 / ミュージカルなどのコスチューム・デサインをしながら、作品のひとつずつが一点限りというユニークなハンドバッグを作り、デザイナーとしての仕事に専念している。Patriciaの作るハンドバッグの生地のほとんどがリサイクル生地である。おばあさんの古い洋服をリサイクルして使うこともよくあるそうだ。もう一つの特徴として、すべてのバッグがリバーシブルであるということ。タグには、彼女の気にいった映画のワンシーンのネガを使っているところもおもしろい。以前は、バービー人形のようなものを使い、バッグの生地と同じもので洋服をつくり、それを人形に着せてバッグの中に入れ、バッグとセットにしていたこともあるそうだ。今年の9月から、また新しいハンドバッグのコレクションを作り始める予定だが彼女のかばんは、今のところ、特にお店には置いていなく、口コミで気にいった人が買っている。

 また、パートナー兼ディレクターであるPhillip Spurrellさんと共に、毎年ハローウィンの時期にモントリオールで行われるミュージカル、『Rocky Horror Picture Show』のディレクターの仕事を少し手伝いながら、このミュージカルのコスチューム・デザインをしている。

 そんなPatriciaはエネルギッシュな女性だったのが、私の第一印象だ。ちょうど、取材を行った日に新しい映画でのコスチューム・デザインの仕事が決まったようで、満面の笑みで話をしてくれた。どこで彼女の作品と出会えるか、楽しみだ。

取材・文:和田 良子

Patricia McNeil